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Crescent
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Crescent

インパルス専属になって初の全曲オリジナルのアルバム。
しかしいつものアグレッシブなプレイは鳴りを潜め、それまでの作品とは一線を画した内容となる。

すでに、瞑想や精神世界に強く影響を受けていたのか、この頃からよく詩を書き、その詩を基に作曲を行なっていたようで、

その方法とは、言葉の韻律からメロディーのアイディアを見つけ出す事でLive at Birdlandに収められている"アラバマ"は、マーティン・ルーサー・キング牧師のスピーチのリズムパターンから作曲されたものらしい。

なので、このアルバムに収められている曲のほとんどがコルトレーンの作った詩の韻律から作られており「"Wise one"Lonnie's lament"The drum thing"なんかは詩も同然」とのちにコルトレーン自身が語っている。

コルトレーンの作品の中で一番情緒的と評されるように、いつもの音と格闘するかのような外面的な激しさの代わりにメランコリックなコルトレーンの内面が良く表現されている。

またエルヴィン・ジョーンズ、マッコイ・タイナー・ジミー・ギャリソンの"黄金のカルテット"は活動3年目に入り、コルトレーンの意図を十分理解し、まるで一体化したような演奏で「カルテットの完成された姿」と評された。

3曲目の"Bessie's blues"唯一スイングな4ビートナンバー。Kind of Blueの"Freddie freeloader"などモード中心のアルバムに、一曲ブルースが入ると全体にメリハリ出る気がするんだけど、そういう意図なのかは不明。

実はこのアルバムは次作、あの至上の愛のモチーフとなった作品と言われており良く聞くと共通点も多い。
author:右山裕介, category:John Coltrane, 20:07
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