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至上の愛
至上の愛
至上の愛

1964年発表のジョン・コルトレーンの最高傑作とされ、kind of blueと並び、モダンジャズ史上もっとも重要かつ難解とされるアルバムである。

レコーディング前のコルトレーンは、彼の内面から聞こえる音楽を練り上げる為に自室に閉じこもり、なんとその期間は4.5日にも及び、ようやく部屋から出てきた時には、まるでモーゼが山から下りて来たようだったと妻でピアニストのアリス・コルトレーンは、後述している。

またコルトレーン自身も、この作品が今迄のとは一線を画すかように「これ程準備が整ったのは初めて」と語っていた。

このアルバムは、承認、決意、追及、賛美の四つのパートからなる組曲であり、ジャズ史上初のコンセプトアルバムである。(世界初のコンセプトアルバムとされるビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』は1966年発表。)

"至上の愛"とは神への感謝であり、ライナーノーツには、"ディア・リスナー"としてコルトレーン自身のアルバム解説と"A love supereme "という神への感謝の詩が書かれている。ちなみにコルトレーンは、曲想を練って居る時とレコーディング中の2回、神の姿を見たらしい(笑)

メンバーはもちろん、エルビン・ジョーンズ、マッコイ・タイナー、ジミー・ギャリソンによる黄金のカルテットであり、その集大成の如く神がかり的な演奏によりレコーディングは1964年12月9日一晩で終了する。

しかし翌日、再度アーチー・シェップ(sax)とアート・デイビス(B)を加えて再度レコーディングした為、(こちらはボツ)いったいどちらが本当の"至上の愛"だったのかとファンの間で物議をかもし出す事になるがマスターテープ紛失の為、詳細は判らずじまいという事である。

以前にも書いたけど、始めて聞いたモダンジャズのアルバムがこれで本当にひどい目にあって(笑)それ以降は好きでも嫌いでもなく、コルトレーンの一つの作品として聞いていたんだけど、
2・3年ぐらい前かな?一曲目の"承認"を聞いていた時に「アラビアンナイト」の"空飛ぶ絨毯"に乗って空を飛んでいるようなイメージが湧いてきて、"承認"って実は綺麗で美しい曲なんだと判り長年の疑問がちょっと解けた気がして、このアルバムが好きになってしまいました。しかし大のオトナが何年も、しかも何百回も聞かないと判らない音楽を作るっていうのも凄いよね・・・最後にコルトレーンの有難いお言葉を

「音楽は理解し易いものであってはならない」 
author:右山裕介, category:John Coltrane, 20:22
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